プロが教える!寒冷地仕様のエアコンと一般的なエアコンの違い

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今回のテーマはこちら!

プロが教える!寒冷地仕様のエアコンと一般的なエアコンの違い

こんなことが知りたい方へ
  • 寒冷地向けエアコンって何?
  • 寒冷地向けエアコンは何が違うの?
  • 寒冷地向けエアコンのメリットとデメリットは?

お忙しい方のために結論から先にお伝えします!

結論はこちら!
  • 各エアコンメーカーから寒冷地域向けエアコンが販売されている
  • 寒冷地向けエアコンのメリット
    1.室外機のドレンパンにヒータ標準搭載
    2.低外気(-25℃)でも運転可能
    3.低温暖房能力が高い
    4.デフロスト中も暖房運転が途切れない(一部機種のみ)
  • 寒冷地向けエアコンのデメリット
    1.価格は高め
    2.選べる機種数が少ない

ご自身の家にも寒冷地仕様エアコンが必要かどうか、おすすめの寒冷地エアコンは下記記事も合わせてご覧ください

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寒冷地向けエアコンとは?

北海道や東北、信州、北陸などの寒冷地域にお住まいの方は「寒冷地向けエアコン」、「暖房強化型エアコン」といったワードを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

一般的にエアコンは、夏は冷房として使って冬は暖房として使うことができます。

しかし普通のエアコンを寒冷地域で使うと、夏の冷房は問題なく使えても冬に関しては部屋が暖まりにくいなどの問題が発生することも。

それを解決するのが寒冷地向けエアコン。

冷房は変わらず使えて暖房性能を強化したモデルになります。

寒冷地仕様のエアコンの違い(メリット編)

ここからは普通のエアコンと比較した時の寒冷地向けエアコンのメリットを紹介します。

  1. 室外機にヒータ搭載
  2. -25℃まで暖房運転可能(通常エアコンは-15℃)
  3. 低温暖房能力が高い
  4. 霜取り運転中も暖房が途切れない(一部機種のみ)

①室外機にヒータ標準搭載

エアコンは室外機と室内機がセットで暖房する仕組みですが、今回は室外機のお話。

室外機のドレンパンというのは、底の部分を指します。この底の部分にはところどころ穴が開いており、雪や氷が溶けて発生する水はその穴から外に流れ出て排出される仕組みとなっています。

しかし外気温が0℃を下回っていると水が排出されないまま凍ってしまい、ドレンパンの上で氷として堆積します。

室外機の中では扇風機のようなプロペラが回っているのですが、プロペラが氷と接触して破損してしまう、といった故障の原因となってしまうのです。

そのため寒冷地仕様のエアコンにはドレンパンにヒータが内蔵されていて、水や雪が氷ることなくスムーズに外にへ排出できるよう工夫がなされています。

②-25℃でも暖房運転可能

一般的なエアコンは-15℃までしか運転できないものが多いですが、寒冷地仕様は-25℃くらいまで運転可能です。

冬本番の一番肝心な時にエアコンが動かない!なんてことになったら元も子もありませんよね。

-25℃まででも運転可能であれば、基本的にはそのような事態は防げるのではないかと思います。

ただし、室外機の置き場には要注意です。

室外機が雪で埋もれてしまうと、いくら-25℃以上の温度であっても室外機が機能しないので、屋根の下に置くなど、雪対策はしっかり行うことが大切です。

③低温暖房能力が高い

低温暖房能力とは一般的なカタログに示されている、外気温2℃時の能力のことです。

三菱電機ルームエアコンカタログより抜粋。左が一般地モデル、右が寒冷地モデル

上記は三菱電機のカタログから引用しているのですが、赤枠で囲った低温暖房能力に注目!

どちらも同じ14畳用ですが、左の一般地モデル8.2kWより右の寒冷地モデル9.2kWの方が能力が大きくなっていることが分かります。

エアコンはその仕組み上外気温度が下がるほど暖房能力が低下します。

その証拠に上記右側の寒冷地モデルには、外気温度2℃、-7℃、-15℃の能力が示されていますが、外気温度が下がるにつれて暖房能力が9.2kW、7.8kW、7.5kWと低下しています。

エアコンの暖房パワーを複数機種で比較したいときは、この低温暖房能力に注目してみましょう!

④霜取り運転中も暖房運転が途切れない(一部機種のみ)

霜取り運転とは?

冬場にエアコンを運転していると、急にエアコンが止まった!故障したのかも!?という経験をしたことがあるのではないでしょうか。

これは霜取り運転というもので、外気温が0℃付近の日に起こることがあります。

外が寒いと室外機に霜、氷、雪が堆積してきますが、この室外機に付着した霜を溶かす運転のことを霜取り運転と言います。

大体のエアコンは室外機に霜が溜まってきたと判断すると自動で霜取り運転に移行しますが、その間は霜を溶かすことにエネルギーを使うため暖房はOFFしてしまいます。

霜取り運転の時間は約5分~15分程度で、せっかく温めた部屋の温度が下がってしまうことがあります。

霜取り運転中も暖房が可能なエアコン

ごく一部の寒冷地向けエアコンは霜取り運転中も暖房が可能で、エアコン暖房の弱点を克服しているものがあります。

下記記事で紹介していますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

寒冷地仕様のエアコンの違い(デメリット編)

続いては寒冷地エアコンのデメリットです。

  1. 価格設定は高め
  2. 選べる機種数が少ない

①価格設定は高め

同程度の省エネ性能や機能性を備えた通常エアコンと比べると、寒冷地向けエアコンは価格が高め。

その理由は、通常エアコンよりも暖房能力を高めている分使用している部品のグレードが高いからです。

とはいえエアコンではない暖房器具を購入する場合と比較すると、冷房と暖房の両方を兼ね備えたエアコンはコスパの面で優れていると言えるでしょう。

②選べる機種数が少ない

各エアコンメーカー、エアコンだけで10シリーズ前後の機種を展開しています。

寒冷地向けエアコンはそのうち3シリーズ程度しか展開されていないため、選べる機種が限定されがちです。

大手メーカーの一般地向けエアコンと寒冷地向けエアコンのラインナップ数はこちら。

一般地向け寒冷地向け
ダイキン8機種3機種
三菱電機7機種4機種
パナソニック9機種3機種
日立5機種3機種

寒冷地向けエアコンは一般地向けエアコンの半分程度しかラインナップがなく、選べる幅が狭くなります。

多くのメーカーでは、一般地向けの最上位モデル、中間モデル、格安モデルの3機種を寒冷地向け対応させているケースがほとんどです。

寒冷地域に住んでいる=寒冷地向けエアコンではない

寒冷地向けエアコンは暖房に重点を置いたエアコンであるということが分かりました。

しかし注意いただきたいのは、住んでいる地域が寒冷地域(北海道、東北、北陸など)だからといって必ずしも「エアコンを買うなら寒冷地向けエアコン」ではありません。

例えば暖房は床暖房との併用で使う、という場合には必ずしも寒冷地向けエアコンでなくても問題ありません。

一方で、暖房はエアコンのみで行う場合には寒冷地向けエアコンの方が安心ですね。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、合わせてご覧ください。

さいごに

寒冷地向けエアコンは、冬季の暖房を重視して暖房能力を高める工夫がなされていることがお判りいただけたかと思います。

寒冷地域にお住まいで今までエアコンを使ったことがない方も、これを機に検討してみてはいかがでしょうか。

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