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電機メーカーでの商品開発経験9年の知識を活かして、家電のお得情報をお届けしています。
今回のテーマはこちら!
霜取り運転なしのエアコンがあるって本当?快適暖房可能な機種を紹介!
- 暖房中の霜取り運転って何?
- 霜取り運転がないエアコンってあるの?
お忙しい方のために結論を先にお伝えします!
- 霜取り運転はエアコンの室外機の氷を溶かすための運転
- 霜取り運転がないエアコンは存在しないが、霜取り運転中も暖房運転が途切れないエアコンはある
エアコンの霜取り運転とは?

冬のエアコン暖房時、外の気温が5℃以下の環境では室外機に霜が付くことがあります。
この場合、暖房効率が低下して充分に暖房できません。
そこでエアコンは室外機に霜が付いたと判断すると、自動で霜を溶かす運転(=霜取り運転)を開始、この時霜を溶かすために大きなエネルギーを使うため、暖房運転は一旦中止します。
エアコンを使う人にとっては、『急にエアコンが止まった!?故障??』と驚かれる方も多いですが、霜取り運転は5~20分程度で、その後自動で元の暖房運転に戻ります。
霜取り運転の問題点
霜取り運転は必要不可欠ではあるのですが、暖房運転が一旦停止するということは部屋の温度が低下することもあり得ます。
このグラフは我が家でエアコン暖房中に霜取り運転が入った時の室温変動を示したものです。

17時頃にエアコン暖房をONしてから室温は徐々に上昇。20時頃に一度急上昇した後急降下しています。
20時こそ正に霜取り運転があった時刻で、室温は1~2℃程度低下。
我が家は寒冷地域ではありませんがそれでもこれくらいは温度低下するので、寒冷地においてはもっと温度低下するかもしれませんね。
実際、北海道のような寒冷地域では連続暖房可能なセントラルヒーティングや、石油ストーブ暖房がメジャーで、霜取り運転で暖房停止してしまうエアコンはあまり普及していません。
霜取り運転なしのエアコンはある?

さて、お待たせしました。いよいよ本題です!
霜取り運転がないエアコンはある?
その答えは・・・ありません。
皆さんが望んでいた答えではないかもしれません。でも・・・・
霜取り運転しながら暖房運転を継続できるエアコンはあります!暖房が止まらないというだけでも大きく違うと感じるでしょう。
霜取り運転中も暖房運転可能な機種2選!
ここからは霜取り運転中も暖房運転を継続してくれるエアコンを紹介!
三菱電機とパナソニックの2メーカーから販売されているモデルです。
三菱電機HXV(ZD)シリーズ
三菱電機の寒冷地向けエアコン上位グレードのHXV(ZD)シリーズ。
HXVシリーズは通販などで購入可能な住宅設備モデル、ZDシリーズは家電量販店でのみ購入可能な家電量販店モデル。
どこで購入するかによって名前が違いますが中身に違いはありません。
住宅設備モデルと家電量販店モデルについて、詳しくはこちらをどうぞ!
霜取り運転中も暖房を継続する『快適ノンストップ暖房』機能が搭載されています。
この仕組みは、室外機の霜取り運転を一気に全部行わずに半分ずつ順番に行うことで霜取り運転しつつ暖房運転を継続します。
三菱電機のエアコンは霧ヶ峰で有名ですが、寒冷地モデルは『ズバ暖霧ヶ峰』というネーミングです。

霜取り運転時の暖房は能力が落ちてしまいますが、ゼロになるよりはマシです。
ただあまりにも霜が付きやすい環境の場合には、通常の霜取り運転で暖房がストップすることがありますので要注意です。
パナソニックUXシリーズ
パナソニックは霜取り運転中も暖房を継続する『ハイブリッドエネチャージシステム』を持っており、寒冷地上位モデルであるUXシリーズに搭載しています。
室外機で従来利用しきれていなかった廃熱を蓄熱材にチャージしておき、霜取り運転時に再利用するという仕組み。
蓄熱材に蓄えられた熱を利用することで、霜取り運転しつつ暖房運転も継続できます。
三菱の『ズバ暖』に対抗して、パナソニックの寒冷地モデルは『フル暖』です。

楽天での比較だと、値段は三菱よりも10~20%程度高め設定です。
こちらも三菱と同様で霜取り運転中は暖房能力が低下しますし、場合によっては通常の霜取り運転で暖房が停止することもあります。
さいごに
霜取り運転はエアコンの大きな弱点。
寒冷地においてエアコンがさらに普及していくためには乗り越えなければならない課題です。
今後さらなる技術発展に期待しましょう!
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