エアコンの再熱除湿とは?仕組みとメリット&デメリットを解説!

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電機メーカーでの商品開発経験10年の知識を活かして、エアコンのお得情報を発信しています。

今回のテーマはこちら!

エアコンの再熱除湿とは?仕組みとメリット&デメリットを解説!

こんな方にお届けします
  • 再熱除湿って聞いことはあるけどどういう機能なの?
  • 再熱除湿の仕組みは?
  • 再熱除湿にはデメリットある?

お忙しい方のために先に結論をお伝えします。

結論はこちら!
  • 再熱除湿を使えば部屋が寒くならずにカラッとちょうどいい快適な空間へ
  • 電気代が高い点がデメリット
  • 高気密化が進む住宅では必須の機能

ここからは再熱除湿とは?仕組みからおすすめの理由をイチから解説。

各メーカーの再熱除湿の違いが知りたい!という方はこちらもご覧ください。

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冷房は湿度を下げづらいのは本当?

再熱除湿についてお話する前に、まずはエアコン冷房と温度&湿度の関係について知っておく必要があります。

冷房でできること

冷房でできることとは・・・・

  • 室内の温度を下げることができる
  • 室内の湿度は下げられる時と下げられない時がある。

例えばリモコンで26℃に設定したら温度は26℃まで下げられるけど、湿度は下げられる時と下げられない時があります。

冷房で除湿できるのはどういう時?

どういうときに除湿できるのか・・・?

  • 除湿できる時:部屋温度が高くエアコンがフルパワーで冷房している
  • 除湿できない時:部屋温度が設定温度に近く、ノロノロパワーで冷房している

室温が冷房設定温度に到達すると、エアコンは冷房の力を弱めて設定室温を維持する運転モードに入ります。

冷房パワーが弱まると、除湿はできなくなります。

実際の冷房時の温湿度環境

実際に我が家の温度、相対湿度、絶対湿度を見てみると・・・・

18時に設定温度26℃で冷房ON。

冷房開始から数時間は温度を下げるために冷房がガンガンきいているのでしっかり除湿できており、0時付近までは湿度50%付近をキープしています。

ところが温度が設定温度の26℃付近まで安定してくると、室温を安定させる(冷やしすぎない)ために冷房強度は控えめに。

その結果0時以降は除湿ができなくなり相対湿度は上昇して60%~70%で安定してしまいました。

さすがに70%付近となると、温度は適温であってもジメジメして不快と感じます。

室温を下げずに相対湿度を下げることは非常に難しいことなのです。

  • 部屋の温度は下げすぎたくない→除湿できない
  • 除湿したい→部屋の温度も下がって寒い

除湿ならちゃんと湿度が取れるのか?2つの除湿方式を解説

ここまで冷房は湿度が取りづらいとご説明しました。

では冷房ではなく除湿ならば湿度が取れるのでしょうか。

除湿には大きく分けると”弱冷房除湿”と”再熱除湿”の2種類の方式があります。

ちゃんと湿度を取れるのはどの除湿方式か?説明していきます。

①弱冷房除湿

弱冷房除湿はその言葉通り、『風量が少ない冷房』のこと。

通常の冷房だと風量が多いため室温まで大きく低下してしまいますが、弱冷房除湿では風量を少なくすることで室温低下量を抑えながら除湿できます。

とはいえ冷房であることに変わりはないので、冷房程ではないものの、室温はいくらか下がってしまいますね。

そのため、弱冷房除湿で長時間運転していると、もっと除湿したいけどこれ以上室温まで下がるとさすがに寒い・・・。といったことも起こります。

こちらのグラフは我が家で弱冷房除湿運転した時の室温と湿度の時系列データです。

弱冷房除湿運転開始後、室温は急低下し、湿度は50%以下の低湿度を維持しています。

ところが、21:00頃に室温が27℃付近で安定すると、湿度が急上昇して70%付近で安定してしまいました。

ジメジメ感は感じるので除湿したいところですが、これ以上温度を下げたくないため難しい問題です。

②再熱除湿

こちらは、エアコン内部で一度除湿した空気を再度温めて室温に近い状態まで温度を上げてから室内に送り込む方式の除湿です。

温度をキープしながら湿度だけを下げることが可能なのが大きな利点です。

弱冷房除湿はどんなエアコンにも搭載されていますが、再熱除湿は一部の中~高級モデルのエアコンにのみ搭載されている機能で、特に梅雨のような温度はそこまで高くないけどジメジメする季節にぴったりです。

再熱除湿の仕組み

再熱除湿ならしっかりと除湿できるとご説明しましたが、ここでは再熱除湿の仕組みをご説明します。

エアコンは室内機と室外機が1対1の関係で、配管で接続されています。

この配管内部には冷媒という物質が入っており、冷媒が循環することで室内と室外の熱を交換しています。

冷房:室内機が冷たい空気、室外機が温かい空気を出す

エアコンが室内の熱を室外に運び、部屋を冷やします。

暖房:室内機が温かい空気、室外機が冷たい空気を出す。

今度はエアコンが室外の熱を室内に運び、部屋を暖めます。

再熱除湿:室内機が冷たい空気+温かい空気を出す

再熱除湿は冷房と暖房を混ぜたような運転をします。

室内機がしっかり空気の温度を冷やして除湿し、室外機が出す一部の温かい空気を横取りしてきて温度を再加熱することで、除湿しつつ冷たくない、カラッとした空気を送り出します。

再熱除湿のメリットとデメリット

そんな再熱除湿機能のメリット/デメリットをお伝えします。

部屋が寒くならずカラッと快適な空間になる

メリットはすでにお伝えしている通りですね。

電気代は冷房運転より高い

デメリットは電気代が高い点。

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、空気を一度冷やして除湿してから温めるという効率の悪い運転をしている分、電気を食ってしまいます。

しかしこの”電気代が高い”というデメリットがあっても再熱除湿をおススメする理由があります。

最近の家では再熱除湿が必要な理由

住宅の高性能化

再熱除湿をおすすめしている最大の理由は、住宅が高性能化してきているからです。

昔の家は断熱性がそんなに良くなかったので、冷房がフル稼働したとしても冷えすぎることありませんでした。

そのため、部屋をしっかり冷やしつつ除湿もできていたのです。

しかし近年新しく建てられる家は高い断熱性が求められるようになり、冷房を昔ほど必要としなくなりました。

冷房が減っても除湿は必要

つまり、”家の断熱性がいい→冷房の必要性は減っている”

なのですが、

いくら断熱性が良くても湿度は外から流入してきます。

冷房の必要性は減っていますが、除湿の必要性には変化なしです。

新しめの住宅ほど、温度は下げずに除湿する必要性が高まっているということです。

湿度が高いと何が問題?

では湿度が高いと何が問題なのでしょう。

快適性

湿度が高いと単純に不快です。

例えば梅雨時期はは7.8月の真夏と比べると気温は低く、25℃前後です。さほど暑いとは感じないと思いますが、ジメジメして不快と感じたことはありませんか。

一方5月はさわやかなイメージがあると思いますが、温度自体は25℃以上になる日も珍しくありません。カラッとした暑さという表現をすることもありますが、不快度は梅雨に比べるとマシです。

蒸し暑さを表す指標として不快指数があります。

不快指数の算出式

0.81×温度+0.01×湿度×(0.99×温度-14.3)+46.3

これを計算すると、28℃40%で74.35、24℃90%で74.25でほぼ同じ値。

温度を下げるだけでなく湿度を下げることも快適さの重要なポイントということがわかりますね。

健康

パナソニック公式サイトによると、湿度60%以上になるとカビやダニの危険ゾーンになります。

特に空気がよどみやすく湿気のこもりやすいクローゼットの中などは、要注意ですね。

住宅と人体双方にとってカビは健康被害をもたらします。

湿度をコントロールすることでカビ生育のリスク低減につながるのです。

再熱除湿機能の評判・口コミ

実際に再熱除湿機能搭載エアコンを使用している方の口コミ情報です。

  • 梅雨時期や夏の夜のムシムシ感が軽減された。
  • 冷房だと寒い時があったが、再熱除湿は暑くもなく寒くもなくてちょうどいい。
  • 水が室外に放出されているのでしっかり除湿できているのだ思う。
  • 除湿時には室内機から微かに異音がしている気がする

メーカーにもよるとは思いますが、概ね共通の意見でした。

良い意見として、冷房よりもしっかり除湿でき、寒すぎず快適に過ごせるという声はよく聞かれました。

一方、悪い意見としては除湿時に微かに音がするという意見がちらほら見られました。寝室で使用する際には多少注意が必要かもしれませんね。

電気代が高くなったというような口コミは見られませんでした。流石にそこまでびっくりするような電気代請求が来たということはなさそうですね。

再熱除湿搭載エアコンを選ぼう!

よし!じゃあこれからは再熱除湿の時代だ!

と思われた方もいるかもしれませんが、残念ながら再熱除湿はすべてのエアコンについている機能ではありません。

一部の中~高グレードのエアコンにしか搭載されていないのです。

各メーカーの再熱除湿機能搭載エアコンはこちらで紹介していますので、合わせてご覧ください。

再熱除湿機能搭載エアコンはどこで買うのがオトク?

さて、再熱除湿の仕組みやメリット&デメリットを紹介しました。

しかしエアコンはどこで買うかも重要です。

それは取り付けや取り外しの工事が必要だからですね。

「家電量販店と通販どちらがいいんだろう・・・?」という方に、それぞれのメリットデメリットを簡単にお伝えします。

家電量販店派

家電量販店派の意見
  • エアコンは大きな買い物だから、実物を見てから決めたい。
  • 店員に相談して決めたい。
  • 取り付けや取り外し対応まで、確実にしてくれる家電量販店がいい。

ネット通販が勢力を伸ばしているというものの、特にエアコンのような家電に関してはまだまだ家電量販店での購入を検討する人が多いです。

家電量販店には信頼と実績がありますしね!

ネット通販派

ネット通販派の意見
  • エアコンはどれも同じに見えるし、実物はそこまで気にならない。
  • 家電量販店よりも通販の方が安く買える。
  • わざわざ出かけなくても家でポチポチするだけで買える。

実はエアコンもネット通販で買える時代です。

しかも取り付けや取り外し対応のサイトも数多く、安くお得に買いたい人に人気です。

結局どっち?

安く買うためには圧倒的に通販がおススメです!

例えば・・・

ダイキンエアコン最安シリーズのEシリーズは、通販で買うと6畳用で4~5万円程度ですが、家電量販店では7~9万円程度かかります。

2024年3月時点でのダイキンEシリーズ6畳用のネット通販と家電量販店でのエアコン本体価格比較はこちら!

ネット通販家電量販店
Amazon 楽天市場 Y!ショップ 価格.com  Joshin  ケーズ エディオン ヨドバシ 
4924559000590004750085500789808340094900

なんと通販の方が2~5割引きで購入可能なことが分かりました。

こちらでより詳しく家電量販店と通販の比較をしていますので、是非ご覧ください。

おわりに

再熱除湿は、特に断熱性の高い築20年以内の新しい家ほど必要な機能です。

梅雨のジメジメを吹き飛ばすこと間違いなし!

エアコン買い替えの際には是非検討してみてください。

当サイトではエアコンに関するお得情報を発信しております。

ご質問などがございましたらどんな些細なことでも構いませんので”お問い合わせ”よりお気軽にご連絡ください!忖度なしで正直にお答えします!

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